引越しの危機
15年前、とある事情で引っ越しをしなければならなくなりました。物件をゆっくり探している時間はあまりない状況でした。
場所は名古屋近郊です。賃貸か、中古の戸建てを買うか。月に支払う金額もどっちこっちの額でした。
不動産屋と一緒に幾つかの物件を回ったとき、今住む我が家を見つけました。こんな家に出会えるのは、すごく幸運だったと思います。
借りて住むのは、何年か家賃を払っても何も残らない。ならば、やはり中古でいいからローンを抱えて家を買おうという気持ちになりかけていた時でした。
事故物件
ところがこの家、ある意味とんでもない事故物件で。。。東海豪雨の時に近くのポンプ場が故障して1mぐらい水没した家でした。木造であれば土台が腐り取り壊しでしょう。
そんな物件であるにも関わらず、すごく惹かれる所があり購入に至りました。
RC造は素晴らしい
惹かれたところ、それはこの家が鉄筋コンクリート造だったことです。それも柱や梁で構造を支えるタイプのRC造です。一戸建て住宅によく使われるWRC造ではありません。考え方の全く違うモノです。WRC造も鉄筋コンクリート造ではありますが、柱や梁は無く壁で構造を支えるものです。RC造は主に学校やマンション、病院などに使われる工法です。RC造はWRC造よりも丈夫です。そして、構造を支えるのに関係のない壁は思うままに取り払えます。さらに、少々の地震はへっちゃらですが、残念ながら一戸建て住宅としては滅多に巡り会えません。後に分かったのですが、元々は仕出し屋として建てられてブティックになり、何人か持ち主が変わって中古の中古の中古の中古の、、、として私に回って来たモノでした。元々は商業施設だったんです。
この頑丈な建物は当時、築30余年のお古でしたが、地震が予想されるこの地方ではとても心強いものでした。ここら濃尾平野は地震が来れば、間違いなく液状化します。これでもう、家屋自体は地震が来ても安泰です。さらに、部屋を分けている木造の壁は全て取り壊しても大丈夫です。壁を叩いてみるとほとんどが木造で建物を支えているわけでは有りませんでした。自由にリフォームして20畳以上の広々空間が作れます。
うんこ色
しかし、欠点がなかったわけではありません。
まず、色が悪い。何というか、、、ウグイスのうんこ色の外壁。趣味が悪い。
そして、水没してから改装した時に、内装が殆ど剥がされて中側はコンクリート剥き出し。何が嫌かって、冬場に暖房を入れると、結露が酷そうです。
また、敷地に土がなくて地面はコンクリートのベタばかり。
それでも、建坪目一杯の屋上があったり。
なんだかんだ言って、気に入った訳でした。
でも、流石に水没した1階に住もうとは思えず、2階をリフォームする為にとりあえず1階に引っ越して、1階に住みながらその間に水回りを中心に2階をリフォームしました。
そして15年後の現在・・・
広過ぎて手入れが行き届きません。1階はしばらく掃除もできていません。固定資産税が高いこと。名古屋市内に住むよりは安いのかも知れませんが、建物の資産価値が残っているので税金をかけられます。結露がひどいこと。冬に石油ストーブをつけると、北風の当たる壁の下の床に水溜りができます。断熱処理をしたいです。
まとめ
というわけで、私の身の周りの一番高価なモノの解説でした。
どんどんIoT化していく我が家ですが、どこをどういじったかは、今後追って解説していきます。
コメント